Château de Chenonceau シュノンソー城

パリから電車で1時間ほどの場所。歴史的建築物が多いことで世界中から沢山の観光客が訪れるロワール地方。フランス、アンドル・エ・ロワール県シュノンソー渓谷にシュノンソー城がそびえ立つ。運河の上に浮かぶシャトーは非常に美しく、一度見るだけで生涯忘れることができない建築美である。

時は1513年。まだ王政がフランスに存在していたころ。シュノンソー城はカトリーヌ・ブリソネによって建設され、後にはフランソワ1世、アンリ2世に渡り、そして最後にその妾のディアーヌド・ポワチエに譲渡された歴史がある。フランス革命の際にも破壊されることなく現在も我々に数々の歴史を教示してくれる場となっている。

シャトーはとても洗練された印象である。当時の女性の感覚と拘りというものを現在でも見られるというこの環境は、非常に興味深いところだ。一番の見所はこのギャラリー。市松模様の床に真っ白な石灰質の壁。木の天井。とても調和がとれており、現代でも通用する感性だと感心せざるを得ない。

Fichier:ChateaudeChenonceauGalleryGroundfloor.jpg

とてもエレガントな部屋があり、驚かされる。(chambre de Louise de Lorraine)

現在の家でも取り入れることのできるディテールが多く、とても参考になる。

続いて調理場。このシャトーはそもそも狩猟のためも兼ねて建設されたのだが、その台所はとても良い。

最後に教会。媚びていないスタイルは潔くて美しい。キャンドルスタンドも大変奇麗なデザインである。

ベ ルサイユ宮殿とは違って、実際のシャトーでの生活様式がどういう風だったのかがよく伝わる大変興味深いものである。また、シャトーが数世紀に渡って建設さ れた、其々の時代の歴史的背景を学ぶ事もできて有意義な時間となるのは間違いない。ベルサイユ宮殿を駆け足で見るくらいなら、こちらに足を運ぶほうが本当 の歴史に出会えると言っても過言ではないだろう。

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